【ダイエット】お酒を飲むと太るよね?
2026/07/14
今回はSNSで見かけた「アルコールを飲むと代謝が止まり、脂肪が増える」 という投稿について書いていこうと思います。 投稿の内容を要約すると、こんな主張でした。 ・アルコールを飲むと脂肪燃焼が止まる ・体はアルコールの代謝を最優先する ・ビール500mLを飲めば3~4時間は脂肪燃焼しない ・問題なのはカロリーではなく、この代謝の変化である こうした話は一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。 では、実際はどうなのでしょうか。 まず、アルコールの代謝が優先されるという点については、その通りです。 1994年の研究では、 アルコール摂取中は脂肪酸化が有意に低下することが確認されています。 一方で、アルコールの代謝が終わると脂肪酸化は再び増加していました。 そして、この論文では「アルコールは脂肪酸化を抑制するが、 それが必ずしも脂肪増加を引き起こすわけではない」と結論づけています。 つまり、「脂肪燃焼が一時的に低下する」ということと 「そのまま脂肪が増える」ということは別の話だということです。 1999年の研究でも、 ビール約500mL相当のアルコールを摂取した際の代謝変化が調べられています。 この研究では、全身の脂肪酸化は約73%低下し、 脂肪組織から放出される脂肪酸も約53%低下していました。 その理由として、アルコールが代謝されることで大量の酢酸が作られ、 体がその酢酸を優先してエネルギー源として利用していたことが示されています。 これらの結果を踏まえると、「アルコールを飲むと体は酢酸を優先して燃やすため、 一時的に脂肪を燃やす必要が少なくなる」と考えることはできます。 しかし、それはあくまで代謝の優先順位が変わっているという話です。 脂肪燃焼が一時的に抑えられたからといって その間に燃えなかった脂肪が永久に蓄積されるわけではありません。 実際に1994年の研究でも 脂肪酸化の抑制がそのまま脂肪増加につながるわけではないと述べられています。 では、なぜアルコールは太りやすいと言われるのでしょうか。 理由は実に単純です。 まず、アルコール自体がエネルギーを持っていること。 さらに、お酒を飲むことで食欲に関わる脳の働きが変化し、 報酬系が活性化したり、自制心が低下したりすることが知られています。 加えて、血糖調節や消化管ホルモンにも影響を与えるため、 結果として食事量が増えやすくなります。 つまり、アルコールによって太るかどうかは、 「脂肪燃焼が止まるから」ではなく、 飲酒によってエネルギー摂取量が増えやすくなり、 エネルギー収支がプラスになりやすいことが大きな理由と考えられます。 同じ量のお酒を飲んでも太る人と太らない人がいるのは、 飲酒後の食欲や食事量、そして最終的なエネルギー収支が異なるからでしょう。 結局のところ、体重や体脂肪の増減はエネルギー収支が基本になります。 ただし、食欲を高めたり、余分なエネルギーを摂りやすくしたりと、 エネルギー収支を崩しやすい要因であることは間違いありません。 そのため、「お酒を飲むと必ず太る」と考えるよりも 「体型を維持する難易度が上がりやすい」と捉える方が良いかと思います。
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